わたしの子どもは、生まれてまもなく、【医療的ケアの必要な重心障害児】であることを知りました。
はじめての育児、そしてはじめての障がい児育児。
「親として、何ができるんだろう」と、毎日が不安と戸惑いの連続でした。
頼れる場所がないという現実
退院してすぐに思ったのは、
「頼れる場所を、できるだけたくさん持っておかなくちゃ」
ということ。
でも――現実はそう甘くありませんでした。
保育園に相談しても「医療的ケアがあるお子さんは受け入れできません」と言われ、
地域の子育て支援センターに行っても、周囲の視線が気になって心から楽しめず…。
どこに何を聞いたらいいのかすら、わからない。
「とにかく、情報がない。情報が欲しい」
それが、当時の切実な思いでした。
はじめて“同じ立場のママ”に出会えた
子どもが4歳になるころ、ようやく地域の医療型児童発達センターに通えるようになり、
そこで、同じような状況のママたちと出会うことができました。
支援者の方からも多くの情報をいただいて、
「こんなサービスがあったの?」「もっと早く知っていたら…」と、
何度もくり返し思いました。
「情報はママが一番持ってるよ」なんて言われることもありましたが、
その“ママとつながる”ことが、どれほど難しいことか…💦
ちょっとした会話が、大きな救いになる
「ここ、行ってみたら良かったよ」
「この制度、使えるかもよ」
そんな何気ない一言が、大きな支えになることって本当にたくさんあります。
わたし自身、同じ療育施設に通うママたちとの会話のなかで、
何度も心が軽くなった経験があります。
そんなある日、ママ同士の何気ない会話のなかで、こんな言葉が出ました。
「私たちが知ってること、もっと必要としている人に届いたらいいのにね。」
それが、このサイトをつくろうと思ったきっかけになりました。
だったら、自分でつくってしまおう。
そんな想いで、このサイトを立ち上げました。
まだまだ手探りで、不完全なところもあるかもしれません。
でも、かつてのわたしのように、
情報がなくて不安で、孤独を感じているママたちがいたとしたら――
この場所が、ほんの少しでもあたたかい「居場所」になれたらうれしいです。
ミラクルが詰まった、小さなポケットを届けたい
このサイトの名前は
「ミラクル*ポケット(Miracle Pocket)」といいます。
実はこのタイトル、先ほどご紹介した、同じ療育施設に通うママのひとりが考えてくれた名前なんです。
「引き出し」は持ち歩くのが大変だけど、「ポケット」なら誰もがどこかに持っている。
だからこそ、どこでも・いつでも、必要な情報やツールを届けられる場所にしたい。
その言葉を聞いたとき、わたしも自然と「これがいい」と思いました。
これまで、いろんな“ミラクル”を経験してきました。
乗り越えられたこともあれば、まだ模索中のこともあります。
でも、それでも前に進むための「術」や「知恵」が、少しずつ自分の中にたまってきた気がしています。
このポケットには、入れるのも取り出すのも自由。
困ったときに助かるものが、たくさん詰まっている。
ちょっとドラえもんのポケットみたいな、ミラクル満載のポケット を、必要な方に届けられたらと思います。
